「うっ!」 ナミがお腹を抱えて倒れこんだ。 「ナミさん?!」 ビビが駆け寄り、ナミを抱え起こした。 「大丈夫?!ナミさん」 「ええっ、大丈夫。ちょっとお腹が痛いだけ・・・」 青白い顔でナミは言った。 「お腹?じゃあ、アレ・・・?」 「ええ」 ナミはコクン、と頷いた。 女性特有のモノでどうやらナミは倒れたらしい。 「そう。でもアナタそんなに、大丈夫って顔じゃないわよ。すぐに寝室に運ばなきゃ!」 少しビビはほっとした。 そしてなんとかしてナミを寝室に運ぼうとして持ち上げようとしたが駄目だった。 「どうしよう・・・」 「何してんだ?お前ら」 ビビが途方にくれているとルフィとサンジが二人に近寄ってきた。 「ナミさん!どうしたんですか?!顔色が悪いですよ」 サンジが跪いてナミを見た。 「サンジくん・・・。大丈夫よ」 「えっ、どうかしたのか?ナミ」 何事かという用な顔でルフィはナミをみた。 「ルフィ・・・。何でもないのよ」 「何でもないはずないでしょ?!サンジさん、悪いけどナミさんを寝室に運んでくれないかしら?私の力じゃちょっと無理っぽくて」 サンジは目をキラ〜ンと輝かせて、 「お任せください!!」 と言うとサンジはあまり揺らさないように寝室に運んだ。 「ルフィさん、悪いけどトニー君を呼んで来てくれないかしら?」 ビビがルフィに言った。 「チョッパー?いいそ。寝室に呼べばいいのか?」 「ええ、お願い」 ビビはそう言うとサンジの後を追った。 ++++++++++ サンジが寝室を出てタバコを吸おうとして、船の先頭に行ったらそこにルフィが座っていた。 サンジは声を掛けずに、隣まで行きシュボッ、とライターでタバコに火をつけた。 「何してんだ?お前」 「海見てる」 「・・・そうか」 「うん。・・・あのさ、ナミは平気か?」 ルフィはサンジを見た。 「大丈夫だ。いつもの事らしいぜ」 「いつもの事?ナミどこか悪い所があるのか?だったら早く治さないと」 ルフィはサンジにつかかった。 「違う、違う。ナミさんはどこも悪くねーよ」 「だったら何でナミは倒れたんだよ!」 「そ、それは・・・」 サンジはなんと言っていいかわからなくて戸惑った。 ちらっ、とルフィを見るとむすっ、とむくれていた。 「俺には教えられないことなの?」 「あっ?・・・そんな事ねーけどよ。こういうのは言っていいのかどうか・・・」 サンジは照れくさそうに言った。 「じゃあ、教えてよ!」 じーっと見られてサンジは降参した。 「わーったよ。わかったからそんなに顔を近づけるなよ」 お互いの鼻が触れ合うぐらいまでルフィは顔を近づけていた。 「・・・ナミさんは病気なんかじゃねー。いたって健康体だ。だけど女の人にはな月に一度辛い時期があるもんなんだよ。ナミさんに拘らずビビちゃんにもな」 ルフィはふむふむ、と頷いた。 わかってるのか?コイツ・・・。 サンジはルフィに理解できているのかどうか不安だったがそのまま説明を続けた。 「ナミさんが倒れたのはその時期に差し当ったからなんだよ。たまたま今回のは辛かったらしくて倒れたらしい。薬を飲んでやっと痛みが治まったって言ってた」 「薬?痛み?」 ルフィの顔が歪む。 どうやらわからないらしい。 「まあ、とにかく。ナミさんはどこにも異常はないって事だよ。わかったか?」 ルフィはその問いにブンブン、と首を振った。 「わかんない。でも今ナミは平気なんだろ?」 「ああ。平気だ」 「なら安心だ。よかった」 ほっとした表情をした。 サンジも理解してもらえなかったけれども理解してくれてよかったと思いほっとした。 「サンジは?」 「はい?」 突然の質問にサンジは顔をしかめた。 「サンジは大丈夫なのか?どこも痛くない?ナミみたく倒れたりしない?」 ルフィはさっきと同じくらいにサンジに顔を近づけた。 !!!!・・・そ、そんなに顔を近づけるなってば! ドキドキしながらサンジはルフィから目を離せないでいた。 「・・・ちょっと駄目かも」 ぼそっと呟いた。 「えっ?!サンジ、倒れちゃうの?!そんなのやだーーー!!」 ぎゅっ!とルフィは抱きついた。 「なっ、なっ・・・」 思いも寄らないルフィの行動にサンジは目をパチパチさせた。 「サンジが倒れるなんてやだよ!俺絶対やだ!!」 「ルフィ・・・。お前、もしかして俺の事・・・」 好きなのか・・・? サンジはルフィの肩を抱いた。 「サンジ・・・」 ルフィもそれに応えるかのように強く抱きしめた。 「だってサンジが倒れたら誰が俺たちの飯作ってくれるんだよ!!!」 ルフィは叫んだ。 ガ〜〜〜〜ン!!! サンジは急に目の前が真っ暗になった気がした。 ・・・マジですか・・・。 一人で騒いでいるルフィを横目に見ながら呆然としていた。 ・・・・こんなおち、ありかよ・・・。 |
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