夏になると必ず現れるアレ。

 ガサガサ、ゴソゴソと陰湿な所で動き回るアレ。

 人が寝ていると動きだすアレ。

 黒い物体でいきなり飛ぶアレ。

 生命力が強く、原爆が落ちても死なない。

 ありとあらゆる生物が死んでもしなないアレ。

 アノ生物がいきなり現れたとしたら、貴方は一体どうしますか?

 

(注)上記を読んでアレが苦手な人は読まないほうがいいです。
そんなにグロくは書いていませんが。
読んでも気分悪くなっても苦情は聞きませんよ?

 

 

 

OK?↓

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ね、ねえ。・・・なんかいない?」

 おそるおそるナミが言った。

「なんかって何だよ?」

 ウソップがウソップ工場に入りながら言った。

「アレよ、アレ!」

 ナミは顔をひきつらせる。

「アレ〜?アレじゃわからないな」

 ウソップは首を傾げると、

「おい、ルフィ。アレってわかるか?」

 テーブルの椅子に腰掛けながら足をブラブラとさせているルフィに声を掛けた。

「いいや。わからん。―――ナミ、アレって何だ?」

「うんもう!夏にアレって言えばわかるでしょ?ああ!あんな名前、口にしたくないわ!」

 顔を青白くしながらナミは言った。

「ナミ、そんなにすごいヤツなのか?アレって!」

 ルフィは興味津々と言った顔で言う。

「・・・ルフィ、質問。夏に黒い物体って言ったらあなたは何を想像する?」

 ビシッ!と指をルフィに向けた。

「夏に黒い物体?」

 ルフィは首を直角に傾げた。

「わかったぞ、ナミ・・・。ソイツの名前は―――」

 ウソップが名前を言おうとした瞬間に、

「言わないで!!!それ以上言ったら殺すわよ?」

 ものすごい視線でナミはウソップを睨みつけた。

 ウソップはその迫力に負けたのか、恐怖で体が固まってしまった。

「は、はい・・・」

 そう言うのが精一杯だった。

「俺はわかんねーぞ?黒い物体って何だ?それって旨いのか?」

 その言葉を聞いた瞬間、

「バカー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!アレが旨いわけないでしょ?!あんな病原菌の塊!!!!冗談じゃないわ!!」

 ナミがすごい剣幕で怒り出した。

「な、なんだよ。それ。益々わかんねーぞ?」

 ルフィは椅子の上にあぐらをかき始めた。

「もういいわ。わからなくても。―――とりあえず、この部屋には今アレがいるのよ。私にはわかるわ。だってあんなゴソゴソと動く音や、嫌気配は

アイツしかいないもの!!」

 ナミは両手で自分の腕を抱きしめた。

 その時部屋のドアが開き、ゾロが入ってきた。

 皆一斉にゾロを見た。

「な、何だ?お前ら。俺何かしたか?」

 ゾロは少し後ずさりながらも、何とか言葉を発した。

「いいや。何にも」

 ルフィは手を顔の前でプルプルと振った。

「まあ、ちょっと。今この部屋にアレがいるっていう話でさ。ナミがすげー怖がってるんだよ」

 ウソップは『ハ〜、やれやれ』といった感じで言った。

「怖がってなんかないわよ!!唯すっごく嫌いなだけ」

 ナミはきっぱりと言い切った。

「アレ?なんだ、アレって?」

 ルフィはその言葉を聞くと、

「ほら〜!!!!!ゾロもわかんないじゃん」

 得意げに言った。

「ゾロ、夏に黒い物体って何のことだかわかるか?」

 ルフィはナミに聞かれた事と同じ質問をした。

「夏に黒い物体?」

 少しゾロは考えると、

「ああ、アレだろ?人めがけて飛んでくるヤツ」

「ゾロ、わかるのか?!」

「ああ、夏に黒い物体といっちゃ、アレしかないだろ?」

「アレって何だ?俺わかんねーんだよ」

 ルフィはゾロにしがみついた。

「・・・お前マジでわからないの?」

「うん!」

 思いっきりこくん、と頷いた。

「ったく、珍しいヤツだな。そいつは・・・」

 と最後まで言う前にゾロが近くにあった酒瓶の底を床に叩き付けた。

「「な、何?」」

 ナミとウソップの声がはもった。

「どうしたんだ?ゾロ」

「ん?ほら、これがお前が知りたがってたアレ」

 ゾロはそう言うと酒瓶を持ち上げてぐちゃ、と潰れている黒い物体をルフィに見せた。

「・・・な〜んだ、これのことを言ってたのか」

 ルフィはやっとこさその正体がわかると、ほっと胸を撫で下ろした。

「ぎゃーーーー!!!アンタどこで潰してるのよ!!ソイツの跡がそこに残っちゃうでしょ?!」

 ナミが悲痛な声を上げた。

「えっ?だってしょうがねーだろう。このままここに居座らせろっていうのか?」

「違うわよ!!そんな所で潰すなって言ってるの。そこを見るたびに思い出すじゃない」

「じゃあ、どうすればいいんだよ」

「ソイツを持ち上げて外に捨てるなりなんなりしなさいよ!」

「そんなこと言うならテメーがそうしろよ」

「何ですって?女にそんな事やらせるつもりなの?アンタって最低ね」

 ゾロとナミはいがみ合うように言った。

「ナミってなんてあんなに怒ってるんだ?」

 ルフィは不思議そうに言った。

「さあな。まあ、気持ちはわからないでもないが。昔なんかあったんじゃねーのか?コイツの事でよ」

 ウソップは二人の言い合いを見ながら、ため息をついた。

「コイツ結構この船で見かけるけどな。潰した方が良かったのか?」

「潰すと今みたいに怒られるから海の中にでも放り投げとけ」

「わかった、そうする」

 二人はこくん、と頷きながらまだ言い合っている二人を見守り続けた。

 

 

 

一 言

 

アレを見たらすぐに退治しましょう!

夜に一度見てしまったら中々眠れません。

とても怖いです。

 

 

 

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