この思いはお前に届くのだろうか?
焦げる思い。
張り裂ける思い。
焦燥の思い。
そしてこの愛するがゆえの殺意を。
こんなにお前のことを思っているこの思いを。
**********
ピチャ、ピチャと音がする。
黒髪の男の子がシャンクスの下半身にうずくまっている。
シャンクスは一生懸命それを舐めている男の子の顔を見た。
ルフィ・・・・。
シャンクスは男の子にルフィの面影を重ねていた。
ルフィに会いたいという思いが、このルフィに似た男の子と出会わせたのか。
ルフィじゃないと思いながらも、そのそっくりな顔に惹かれ口説き落した。
でも違う。
顔は似ていても笑う表情や仕草。
そしてこの喘いでる顔。
こんな娼婦みたいな顔はアイツはしない。
こいつはルフィじゃない。
ぐいっと男の子の髪を引き上げその行為を止めさせる。
「なっ・・・に?」
「もういい。やめろ」
冷たくシャンクスは言い放つ。
「えっ?どうして?だってまだ・・・でしょ?」
男の子はちらっとシャンクスのソレに目を向ける。
「もういい。お前はルフィじゃない。俺が悪かったからもう帰れ」
すくっと立ち上がりベットから離れる。
「なんで?俺じゃ不満?!そのルフィって奴のほうがいいの?」
プライドを傷つけられたのか、男の子は怒鳴った。
「―さあな。この10年間あってないからいいのかどうか・・・」
「じゃあ、僕を抱いてよ。僕そいつに似てるんでしょ?だったら―」
最後まで言う前に男の子の横にシャンクスの拳が飛んだ。
ドゴンッ!!
壁に亀裂が走る。
「ひっ!!」
「それいじょう言ったらこの拳がお前の顔に行くぞ」
鋭い眼光が男の子の目に突き刺さる。
「あっ・・・」
恐怖に震えながらガクガクする。
「だからもう帰れ」
男の子の服を投げつける。男の子はその服に腕を通し、その部屋から抜け出した。
**********
一体俺は何をしているんだろう?
ただ顔がルフィに似ているだけのやつだったのに。
似てるのは顔だけだ。
顔だけ・・・。
ルフィ・・・。
いつになったらお前に会えるんだ?
いつになったらお前を抱けるんだ?
いつになったらお前は俺のモノになるんだ?
いつになったら・・・。
この思い届くんだ?
早くこの思いを伝えたい。
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